(6)区分所有建物
①定義
区分所有建物とは、1棟の建物の構造上区分された数個の部分が独立して住居、店舗、事務所または倉庫、その他建物としての用途に供することができ、これら各部分が所有権の目的となっている建物をいい、分譲マンションがその代表的な例です。
区分所有権の対象となる部分は「専有部分」と呼ばれ、通常の所有権と同様に各部分が独立の建物として取り扱われます。
一方、廊下、階段室等構造上他の区分所有者の全員またはその一部と共用する部分は「共用部分」と呼ばれ、各区分所有者の共有とされています(「建物の区分所有等に関する法律」(以下、「建物区分所有法」といいます。)第1条、第2条、第4条、第11条参照)。
②専有部分および共用部分の範囲
専有部分と共用部分の現界および範囲について、「建物区分所有法」には、具体的規定がなく、専ら各区分所有建物の管理規約で定められている場合が一般的ですが、基本的には、柱、耐力壁、外壁、基礎等建物全体を支える構造部分や隔壁等によって他の部分と区分されていない玄関ホール、廊下、階段室等については、法律上当然に共用部分とされます(建物区分所有法第1条、第4条第1項)。
イ専有部分の範囲
構造上、独立して住居、店舗、事務所等に使用されている部分およびこれに付属している電気、ガス、冷房・暖房設備等の付属物
ロ.共用部分の範囲
これには「建物区分所有法」に定められている法定共用部分と、マンション等の管理規約によって共用部分と定められた規約共用部分があります。
a.法定共用部分
(a)構造上区分所有者の全員またはその一部の共用に供される部分
例:共用の玄関、階段、廊下、電気室、機械室など
(b)建物の付属物のうち、専有部分に属さないもの
例:専有部分に属さない給排水設備、電気、ガス、冷房・暖房、空調設備、
エレベーター設備など
b.規約共用部分
(a)建物で規約により共用部分とされるもの
例:集会室、管理人室、倉庫、機械室など
(b)付属の建物で規約により共用部分とされるもの
例:物置、倉庫、車庫、自転車置場など
なお、具体的に専有部分と共用部分および専有部分相互間の境界の認定基準については、法律上、明確な規定がないため解釈に委ねられることになりますが、次の各説があります。
・壁、天井、床のすべてを共用部分とする説(内法基準説)
・壁真(心)と天井、床スラブの中心線までが専有部分であるとする説(壁真基準説)
・壁などの上塗部分までが専有部分で他は共用部分とする説(上塗基準説)
ただし、近年では、管理組合の規約に共用部分の境界について規定されていることが多くなっています。一般的には、上塗基準が多いと言われています。
保険契約引受上の取り扱い
区分所有建物の保険契約引受け方法としては、次の3つの方法が考えられます。
イ.管理者その他の者が、各区分所有者の委任により共用部分も含めて建物全体を一括して付保する方法
ロ各区分所有者が自己の専有部分だけを付保し、共用部分は、管理者その他の者が一括して付保する方法
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